墨汁の成分
墨汁の成分は、カーボン(炭素)とニカワが主成分となっています。より細かくいうと、にがりの主成分である、塩化マグネシウムなども含まれていますね。
墨汁の成分であるカーボンは、とても細かく小さな粒子です。なので、衣類の染みになってしまうと落としにくいという性質があります。
墨汁の成分は、昔は煤とニカワと防腐剤で作られているものがほとんどでした。
現在の墨汁は、先ほども言ったように、カーボンとニカワ、それに合成樹脂と香料、防腐剤などで作られています。
そのため、墨汁の溶液は、炭素の分解したコロイド溶液と分類されます。
カーボンだけでは水と分離してしまうため、親水性のニカワや合成樹脂などでカーボンのまわりを保護し、液体の状態を保っているのです。
墨汁の成分であるニカワが、動物性タンパク質なので、その腐敗を防ぐために防腐剤が含まれています。そのため、桜の手入れをするため、剪定した切り口には、墨汁を塗って殺菌・除菌をすることもできます。
液体の状態で市販されている墨汁には全て、そのような効果が期待できるそうです。墨汁の成分や配合には、110年程の歴史もありますが、常に改良され続けおり、最近では銀ナノ粒子を配合した墨汁もあるそうですよ。